娘の場合20070205

明日と書いておきながら危うく三日坊主になるところであった。
書くぞ書くぞ書くぞ書くぞ書くぞと呟きながら書くことにする。



娘の言語感覚についてということだが、1歳3ヶ月の乳児あるいは幼児に果たしてそのような感覚があるのかどうか、また彼女の発する音(我々が言葉だと思っているもの)について、その意味するところを彼女自身が理解して話していない、つまり「喃語」の域を出ていない可能性もあり、それについては僕自身甚だ心もとない。
しかし、自ら何らかの音を発するとそれに応じて我々が何らかの反応を示すということは僅かながらも理解しているようであり、その中でも同じ音を発すれば同じ反応が返ってくる場合があるということも、若干ながら学習しているようであるので、彼女自身にそれが「言語」であるという自覚がなくとも、そこに何らかの彼女特有の感覚感性のようなものが原始的ながらも存在するであろうことを想定しつつ書き述べていこうと思う。

娘が最初に意味を理解した言葉は、やはり「まま」と「おっぱい」である。
この2つは彼女自身の命にかかわる言葉であるから、生後3ヶ月の頃からすでに反応があっった。
悲しいことに「ぱぱ」は未だに言ったり言わなかったりである。
言葉(と我々が認識可能なもの)を発するまでは、これ以外ではあまり記憶に残っていない。
やはりバラエティに富んできたのは発語以降である。

我々に意味の通じる最初の言葉としては「わんわん」と「ねーねー」がある。
我が家で飼っている犬の「ナツ(ウェルシュ・コーギー)」と猫の「トモモ(アメリカン・ショートヘア)」を指しての言葉であるが、猫のことは「にゃーにゃー」と言えず「ねーねー」で固定化された。
それぞれの顔や耳などの形状や大きさから一応の違いは認識できているようで、犬や猫の絵や写真、ぬいぐるみをみても、例えそれがコーギーやアメリカン・ショートヘアでなくとも、比較的正確に区別して言葉を発することができるし、クマのぬいぐるみを見た場合は何も言わない(残念ながら「くまー」と言うことはできない)。
不思議なことに、うちの犬とかけ離れた形状の犬(たとえばブルドッグ)であってもちゃんと「わんわん」と言うことがことができるのだが、これは妻との散歩中に出会う多くの犬友達(犬の友達ではなく犬を連れている飼い主どうしの友達である)が飼っている様々な犬種を見て覚えたものであろう。
不思議なことに「わんわん」の場合はそうでもないのだが、「ねーねー」という時の娘は、眉根を寄せ目を細め、身悶えしながら非常に切なそうな顔で発語する。
ややエロティックである。

次に発した意味の判る言葉は「あえっ」である。
「あえっ」は「あれ」なのだが、滑舌が悪いためこのように聞こえるのだ。
この場合は「指差し」も同時におこなわれるが、彼女が目的とする何か(食べ物であったりオモチャであったり)を指し示す場合だけでなく、僕や妻に叱られた場合にそれを誤魔化し自分から目をそらすように仕向けるために、まったく意味のない方向(天井や部屋の隅)を指し示す場合もある。
妻いわく、娘と2人きりの時に薄暗い隣部屋の天井の隅などを指し示して「あえっあえっ」と言われると怖いらしいが、別に意味はないのだろうと思う。

最近意味を理解して発語したものには「あっち」と「こっち」がある。
同時に「これをあっちにいるママに渡して」とか「それをこっちに持ってきて」などの応用行動も可能になり、聴いて理解するだけなら、単文節から複文節への飛躍の時期にさしかかっていると思われる。
「わんわん」などの単語と違い、意味が広く具体的な行動が伴う言葉の発語は比較的遅いようだが、その代わり発語すればその適用範囲の広さゆえに、これまでに記憶した単語との接続連携が脳内で可能になり、言葉だけでなく複雑な行動をも可能になったのではなかろうか。
「おいしいするよ(ご飯だよ)」とか「手を洗おうか」とか「もうねんね(横になる)」というと自分の椅子の横に立って「早く座らせて」と催促したり、洗面所や寝室に行こうとすることも、その場所と意味の理解ができるようになった為であろう。

これらの意味の理解や行為は、ほとんどの場合「ある日突然できるようになる」ことがほとんどで、日々シナプスが伸張し絡み合い複雑なデータを整理しているのだろうなあと想像はできるが、それが突然表出するのだから、まこと子供というものは不思議なものである。
これは、我々大人が今までわからなかったことを勉強して「なぁんだそうだったのか」ということと似ているような気もするが、それともまた違う感じもする。
どちらかというと、そもそも言葉を知っていてたが今はそのすべてを忘れてしまっている人が、何らかのきっかけで訥々とそれらを思い出しつつある、という感じに近い。
あまり書くとオカルトめいてくるので、今日はこの辺で止めておこう。
[PR]

  by savaoex | 2007-02-05 12:28 |

<< 筒井康隆-ダンシング・ヴァニテ... 娘の場合20070130 >>

SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE